反面教師の鑑の手帖

僕みたいになりたくない人に贈る駄文。

マルチの勧誘にあった話

こんにちは

おたなっとーです。

 

だいぶ前の話なのですが、マルチの勧誘にあいましたのでその事を記事にします。

 

登場人物(昨年夏当時の状況)

→就活を終えた大学四年生

A君→大学四年生で私の高校の同級生、卒業以来会っていなかった

B君→社会人一年目で私の高校の同級生、A君と私の共通の友人で私とは卒業後も頻繁に会っていた

A友(詐欺師)→自称A君の小学校時代の友達

師匠→詐欺師の仲間

 

 

状況

ある日の高校イツメン定例オンライン飲み会で、B君から「こないだAと会ったら、Aが君に会いたがってた」と言われた。

懐かしくなり、すぐにA君に連絡すると、今度ご飯行こうという話になり、すぐにその日は来た。

 

予兆

当日、高校時代と全く変わっていないA君と合流し、適当にケンタッキーに入るとA君に電話がかかってきた。

「知り合いが近くに来てるらしい」という事だったが、A君は会いに行くわけでも無く、大学で留年した話やサークルの話をし始めたのでしばらく雑談していた。

すると突然全く知らない人(A友、以後詐欺師)がやって来て、A君の小学校時代の友人を名乗り、会話に参加し始めた。

 

油断させるトーク

最初はなんで俺とA君は久々の再会だって言ってんのにいつまでも居座ってんだ?と怪しんでいたが、詐欺師が明るく会話を回してくれるうちに徐々に警戒を解いていた。

彼は最近頻繁にAに会っているという話や、自分の高校時代の話など雑談をしていたが、そのうち、今はフリーランスとして働き、会社の立ち上げや、電子水タバコの販売やコンサル的なことをやっていると言う話をし始めた。

色んな仕事をして沢山稼げているのは人脈のおかげだと言い、色んな人と会って話す事が大切だ、行動力が大切だという意識高い系が言いそうな事を延々と話していた。

A君も最近は詐欺師の影響で人と会って話すようにしているらしく、俺に連絡くれたのもこいつに感化されたからか…と勝手に納得した。

 

ちなみに詐欺師の話の例をあげると、

  • 「俺たち3人で友達10人ずつ呼んでバーベキューしたら30人集まるよな、その友達がまた10人呼んだら300人になる。そしたら中にはすごい人もいるし、めちゃくちゃ為になるはずだ。」と言って、現実の日程を合わせてそれをやろうとしてくる。
  • 某企業の社長に直接メールしてランチしてもらった、そしたら「こんな行動力あるやつ居ない。俺に連絡くれれば内定あげる」と言われた話(真偽不明)をして、行動力ってこういうことだと言う。
  • スマホ(赤のiPhone)の画面をこちらに向け、「これ何色?」と問いかけ、こちらが黒と答えると「俺には赤に見える」と背面を見せ、「これが人と話すと多面的に物事が見れるってこと」という例え話。 

 

正直途中から飽きてきて、タダの意識高い系か…と思っていた。

しかし1つ引っかかる点があった。来た当初、詐欺師は最近Aくんとよく会っていると言っていた。

失礼な話、A君は頭が良くてとても優しい人である一方で、友達が少なく行動力があるとも思えず意識高い系が求める人脈とはかけ離れた存在である。

何故そんなに頻繁に会っているのだろうか。

そんな疑問を抱きながら話を聞いていると不穏なワードが飛び出した。

 

不穏な空気

人脈を広げることの重要性をひとしきり説いた後、詐欺師は「セミナー」というワードを口にした。俺は色々察した。察しつつもまだどこか信じきれずにいたので話を聞いていた。

要は、セミナーって怪しそうだけど行ってみたら人脈広がった視野広がったという話で、参加を勧めてきた。

適当に流し、さらに話をしていると、「どんな人間になりたい?」と聞かれ「コミュ力高い人間(これは切実な願望)」と素直に答えると、「じゃあコミュ力高い人と話して真似してみればいい、1人紹介するよ」という話になった。

詐欺師が紹介してくれた人は、詐欺師のビジネスパートナー笑であり、師匠らしかった。

もう怪しさMAXである。ただA君も会ったことがあるらしく、話が面白くて素晴らしい人だと言ったので「会ってみたいなー」と言う他なかった。

A君の手前強く断れず(A君が居なくても押しに弱い)、会う約束を取り付けられ、師匠、詐欺師、A君、俺のLINEグループが作られた。

さらに、「今日師匠のオンラインミーティングあるから来ない?Aも来るよ」と畳み掛けてきたので、もう諦めて「行く」と伝えた。

すると、詐欺師は師匠に電話を繋いで俺を紹介し始めた。電話を代わり、挨拶までさせられた。

今まであんなに話していたのに、電話を切るとあっさり解散しようという流れになった。

詐欺師からすると馬鹿なカモが1匹釣れたので目標達成したのだろう。

 

帰り道、完全にアウトだなーと思いながらA君に大丈夫なの?と聞くと、「師匠いい人だし話面白いよ~」と返ってきたのでとりあえず参加することにした。

 

確信

Zoomのミーティングに入ると、スライドが映されていて聴講生が何人か居た。

スライドにあるグループ名をググるとサジェストには詐欺、マルチと言ったワードが並んでいた。

「やっぱそうだよな~」と思いながら師匠の話を聞いていると、「うちが立ち上げる仮想通貨に投資しましょう。ビビってるやつは雑魚です。」みたいな馬鹿げた話で、人脈広げるとか何とかいって人呼んで置きながら内容が露骨すぎるだろと内心突っ込んでいた。

しかし、他の聴講生は真面目な顔をしてメモを取っている。

ここは洗脳済みしかいないのか…とさすがに怖くなり、zoomを退出し、グループを退会し、詐欺師一味を全ブロックした上でA君に「あれ、俺は辞めるね。A君も辞めた方がいいと思うよ」と伝えた。

A君は特に追求もせず、詐欺師一味はいい人なので残念という旨の返信だけしてきた。

正直、あっちサイドなのかただのカモなのか分からなかった。

 

解決

一応この件をB君に確認すると、俺に会う前にB君があった時点で仮想通貨の話はしていたらしいということが分かった。

B君は金融系の企業に勤めており、そっちの方面に明るかった。そして頭も抜群に良かった。

一部始終を話すと、「さすがにアウトだから説得する」と言って後日理詰めでAくんを説得した。

結果として、A君はカモフラージュに使われていた「人と会って視野を広げる、人脈を作る」という部分に騙され、何の関係もない仮想通貨への投資のカモにされ詐欺師一味に5万取られていたが、説得によって足を洗うことが出来たらしい。

B君すごいね。

 

以上

 

真っ当な話から入って詐欺師のコミュニティに誘導した後に逃れられないようガッチリ包囲するやり方、そして友達が少ない人間につけ込むやり方、上手でした。突然仮想通貨の話し出すのはセンスないと思うけど。

 

皆さんも古い友達からの突然の連絡には気をつけてください。

では。